おじさんの読書感想文 5 「勇ハモ」

正式なタイトルは
「勇者召喚されたけど自分だけがハズレ勇者で魔法もスキルもないハードモードだった」
(署:アファー)です。

すごく長いタイトルですが、内容は結構シリアスかな。

ある日高校生の『陣内陽一』がクラスメイトとともに異世界へ勇者として召還されるのだが、
他のクラスメイト達と違って、彼だけには勇者の恩恵が与えられていなかった。
「勇者」ではないため、周りから見下されながらも、
『陣内』は狼人の『ラティ』やハーフエルフの『サリオ』とともに
冒険者としてしぶとく生きていく、そんなお話です。
ネットの小説投稿サイト「小説家になろう」で公開中の作品を書籍化したものです。

ちょっとヘタレな主人公『陣内』と、彼の獣人奴隷である『ラティ』とが、
ともに困難に立ち向かう過程で、
奴隷とその御主人様という立場を超えて
少しずつ心を通わせていく描写が微笑ましい。

でも、二人の仲とは裏腹に、陣内達への周囲の目は厳しい。
勇者ではないため、異世界に召還した王国からの支援を得られない『陣内』。
異世界では何故か忌避され差別される存在である狼人の『ラティ』。
その狼人より更に嫌悪されるハーフエルフである『サリオ』。
冒険者として大きくハンディキャップを背負いながら、
その上、元クラスメイトである勇者達とも敵対しながら、
陣内たちの前途多難な異世界生活がはじまる。
そう、まだ始まったばかりなんです。

ヒロインである『ラティ』が可憐なのはもちろんだが、
オジサン的には、『陣内』と『サリオ』との漫才のようなやり取りが楽しい。
ちょっとドジで、意外とずうずうしくて、変な口調のサリオは
この物語の潤滑油といってもいいのではないだろうか。

所謂「異世界成り上り」モノとして
とても面白い作品なので、続巻が発行されることを希望します。
第1巻だけではこの作品の面白さが充分伝わらないんです。
ホント、陣内達の活躍はこれからなんですから。




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